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中村 秀夫; 川路 正裕; 安濃田 良成; 小泉 安郎; 田坂 完二
Proc.2nd Int.Topical Meeting on Nuclear Power Plant Thermal Hydraulics and Operations, p.1 - 102, 1986/00
ROSA-IV計画では、二流体二相応モデル開発の一環として、小型定常二相流実験装置(TPTF)を用いた大口径水平配管内での高温高圧-水蒸気二相流実験を実施している。今回は、スラグ流発生に対する、圧力および配管口径の影響について、層状流-スラグ流遷移境界を中心にして報告する。内径180mm、10m長配管と、分離型入口ミキサーを用いて行なった実験結果と、既存の水-空気大口径配管実験結果との比較より、次のことが明らかとなった。 (1)大口径水平配管において、層状流-スラグ流の遷移境界条件は、約90気圧以下の水-蒸気系と、大気圧下の水-空気系でほぼ同一の結果が得られた。 (2)TPTFの実験条件下では約90気圧以上ではスラグ流は観測されなかった。 (3)層状流-スラグ流遷移はKelvin-Helmholtzの不安定性理論に基く波の増幅過程が主要因とされているが、TPTFの30気圧での実験結果は、Walltsらの実験式、三島らの理論式とよく合うことが明らかとなった。 内径87mm、6.4m長配管を、レデューサを介して設置して行った実験では、層状流-スラグ流遷移が、内径180mmと50mm以下の配管で得られた境界の中間の領域で生じることが明らかとなった。